有機アスファルト 現場レポート①

有機アスファルトって何でしょう?
聞きなれない言葉ですね。
大地の再生講座でも2016年に登場した新しい言葉です。

矢野智徳さんは、アスファルトは「溶岩のようなもの」という表現をしています。

先日「大地の再生講座」の中で有機アスファルトを施工する機会がありましたので、お馴染み関東甲信越支部の押田さんのレポートでご紹介いたします。

 

こんばんは、押田です。



7月14日、東京都市ヶ谷での個人宅剪定の現場。

 

現場に着き、道路の上に降りると、相当暑い!

足袋を履きアスファルトに降りると、足の裏にも相当な熱さを感じます。

 

午後3時過ぎ、舗装道路の表面温度を測ってみました。

 

 

この日の東京の最高気温は32度でしたが、実際に温度を測ってみると、気温は36.5度!

アスファルト舗装の表面温度は53度にまで上がっていました!

 

 

 

しかしながら、すぐ横の日陰のところでは、

39度!かなり涼しく感じます。

アスファルト舗装といえども、日陰であれば、かなり温度が下がるという事です。

 

東京に来ると、息苦しいほどの熱気を感じるのは、このアスファルト舗装の熱さが原因なのかもしれません。

 

 

ここの庭は、敷地内はコンクリート、外はアスファルト舗装でがっちりと囲まれ、土の部分は本当に限られた空間です。

そのため、樹木もあまり元気がありませんでした。

 

深さ20cmほどの縦穴を開け、透水管を入れ、剪定した枝葉や炭を入れます。

これを数箇所開けてあげました。

 

手軽にできる、樹勢回復の処置です。

これで、土の中の停滞している空気や水を地上に抜いてあげます。

 

 

午後4時過ぎ.作業は一段落しました。

 

 

 

 

敷き砂利の部分の表面温度を計測してみると43度、熱いです!

 

 

 

 

 

 

この深さ20cmほどの縦穴の温度は何度なのか?

僕自身、興味深いところでした。

 

 

 

 

温度計は25度を示しました!

ほんの20cm掘っただけでも、温度差は18度!

土の中は本当に涼しいということですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

表面温度を測るのが楽しくなってきました!

中央園芸の敷地内外で、いくつか表面温度を計測してみることにしました.。

 

 

 

 

 

 

①弊社の入り口、アスファルト舗装道路の部分。

 

②昨年11月の大地の再生講座で作った、芝生の駐車場。

 

 

③植木畑の草地部分。

 

 

 

 

 

④弊社、モデルガーデンの木陰部分。

 

 

 

 

 

7月21日、とても暑い日でした。

朝の6時から夜の9時までの表面温度をそれぞれ計測し、グラフにしてみました。

この日、アスファルト舗装の一番熱かった時は56度。

朝方は、多少冷えていましたが、アスファルト舗装の温度の高さは尋常ではありません。

そして、夜も30度以下にはなりませんでした。

これが熱帯夜の理由の一つなのかと思います。

 

また、樹木はもちろんのこと、芝生や草地など、家の周りに植物があるだけで、表面温度はかなり抑えられるという事もわかりました。

 

そして、何といっても木陰は涼しいということですね。

真夏でも表面温度は30度以上になりませんでした。

 

ちなみに気温が36度だとすれば、木陰の気温は3~4度低くなります。

アスファルトやコンクリートなどの人工物に囲まれた東京の暑さは、やはり緑地の少なさと蓄熱する舗装の熱さが影響しているのでしょう・・・

 

 

 

 

しかしながら、アスファルト舗装を否定していても、問題は解決しません。

作業性の高さや強度など、アスファルト舗装の利点もたくさんあります。

 

 

 

 

 

強度があって、夏に熱くならない、そんな夢のようなアスファルト舗装があれば・・・・

 

 

 

 

それが、

「有機アスファルト舗装」という事になります!

 

 

7月9日、石川県野々市市にて。

僕自身、稲城の現場から2回目の有機アスファルト舗装の施工です。

 

 

 

ほかほかのアスファルトに、ウッドチップと水を投入。

 

重機のバケットを使い、「チャーハン」を作る要領で混ぜていきます!

 

 

 

 

アスファルトにウッドチップを混ぜることにより、適度な隙間ができます。

この隙間が雨水を浸透させ、

呼吸するアスファルト舗装」をつくる。

 

 

 

 

仕上げには、砂と粗腐葉土を敷き詰め、完成です!

 

 

 

 

それではこの有機アスファルト舗装と普通のアスファルト舗装の表面温度の違いはあるのか?

 

 

有機アスファルト舗装の施工の翌日の7月10日 午後4時。

この日の最高気温は32度。

 

施工現場の前の歩道のアスファルト舗装の温度は、48度でした。

 

 

 

 

 

続いて、有機アスファルト舗装の温度は35度!

13度の違いを計測しました。

 

表面に敷き詰められた枝葉や、アスファルトの隙間から空気が動いてる事で、この温度差になったのでしょう。

 

 

 

 

しかしながら、今までも、浸透性のアスファルト舗装というのはありました。

 

施工した直後は雨水をよく浸透させますが、

すき間に泥が詰まってくると、だんだん水が浸透しなくなるという事があるように思います。

 

 

 

 

 

では、有機アスファルト舗装との違いは何か?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは、植物の力を生かすということです!

 

 

こちらは、3月に施工した有機アスファルト舗装、2か月後、稲城市の現場の写真。

舗装の間から草が生えてきました。

 

 

 

 

 

 

アスファルト舗装の中にはウッドチップや砂が組み込まれ、下地には炭も敷いてあります。

つまり、植物を誘導する工夫がなされています。

 

 

 

 

 

 

 

稲城の現場、施工して4か月。

 

 

 

周囲の芝生もこの有機アスファルト舗装に侵入してきました。

植物の根がアスファルトの隙間に入り込むことによって、泥で詰まることはなくなります。

つまり、半永久的な浸透性の舗装が完成されていきます。

 

 

そして、こうやって植物が生えれば、この歩道もさらに涼しくなる事は間違いありません。

 

 

さらに、舗装の下は、周囲の木々の根が侵入し、この舗装を強固に支えていく。

 

 

 

 

 

矢野智徳さんは、アスファルトは「溶岩のようなもの」という表現をしています。

 

火山が噴火した溶岩は、土砂や木々を押し流し、そこに新たな地形をつくる。

自然は、土と木と石の組み合わせ。

 

土だけでは、土砂が流れ、木だけ、石だけでもダメ。

土と木と石が組み合わさった時に、とても丈夫で安定した地形が生まれます。

 

 

 

有機アスファルト舗装は、無機物であるアスファルトと有機物である、ウッドチップや腐葉土、炭を混ぜ、草や樹木を誘導する。

 

まさに、現代土木と自然との融合です。

これを我々は、自然土木とも呼んでいます!

 

有機アスファルト舗装は、無機物であるアスファルトと有機物である、ウッドチップや腐葉土、炭を混ぜ、草や樹木を誘導する。

 

まさに、現代土木と自然との融合です。

これを我々は、自然土木とも呼んでいます!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7月31日(月)、この日は久しぶりに暑くなりました。

昨年春に完成した、熊谷市松本材木店の庭。

木々をたくさん植えて、芝生の駐車場を施工した現場です。

 

 

 

午後14時すぎ、

アスファルト舗装の温度は58度。いや~暑い!

 

 

そして、芝生の駐車場の温度は39度。

こんなに近くでも20度くらいの温度差があります。

植物の力はすごいです。

 

 

 

 

昨年植えたぶどう棚も、旺盛につるを伸ばしはじめ、

今年に入り、涼しい木陰をつくってくれるようになりました。

 

 

暑いからといって、エアコンばかりに頼ってもいられません。

現代の建築物や、土木にも、植物を組み合わせることによって、とても涼しく快適な空間をつくる事ができる。

 

 

 

夏を涼しく過ごすには、

植物の力を借りることは、必要不可欠なのだと改めて実感しました!

 

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有機アスファルトには都市部のヒートアイランドを解決する無限の可能性があるかもしれません。

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